330円アルスト発売に思うこと
やっと春が来たのに花粉症やら何やらで山に出かけるタイミングを逃してしまい、高まる山コーヒー欲を抑えきれずアウトドア系動画をだらだら見ていたら、某100均にて発売された330円アルコールストーブの話題が目につきました。
近頃100均でもキャンプ・アウトドア用品がいろいろ発売されている噂は知っていましたけど、既に自分に必要な物は一通り持っているし、物を増やすよりは持っている物を極力使い倒したいと思っているので、いちいちチェックしていませんでしたが、ついにアルスト本体が500円以下で…と感慨無量*1。まあ、もともと空き缶で自作できるようなものなのでクオリティを問わなければ値段的には可能なんでしょうが。
既に動画等で注意喚起されていますが、使用上の注意を守らないと爆発(?)するとか。一方でアルスト自作派の間ではアルストが爆発するのなんてよくあること、みたいな話も。ちなみに自分、エバニューチタンを8年ばっか愛用してますが、爆発してアルコールが飛び散るようなことは今まで一度もなかったです*2。
安全に関わるものについては、多少値が張っても信頼できるブランドやメーカーのものを買う、というのはよく言われている鉄則ですが、この手の買い物に関して自分が大事だと思う点がもう一つありまして。それは、一部のアウトドア用品においては、シンプルな造りで値段も手頃な、一見入門者向けかと思えるものが、実は使いこなすのに相当の技や経験が必要である場合がある、ということです。ツェルトもそうですね*3。アルコールストーブもそういったものの一つです。その中でもさらに単純な構造のワンコインアルスト、最初の火器としてはおそらく相当手強いと思います。
自分ちで作業台こがしたぐらいで済めばいいのですが、火傷したり、山火事にでもなったら本気で洒落にならないので、これを機にアルストに興味を持たれた方も330円アルスト持っていきなり野に出るのは止めた方がいいと思います。ただし、たとえトランギアやエバニューのアルストであっても、いきなりの実戦投入はお勧めしません。基本火力調整も途中消火も*4燃料追加も*5できないので目的に応じて必要な燃料の量やゴトクの塩梅を把握するために事前に練習した方がいいです。アルストはそういう火器です*6。
逆にそういう試行錯誤が楽しめる方は、これを機にアルスト沼に足を踏み入れてみるのもよろしいのでは。楽しいですよ、試行錯誤。