やままごと

山道具と山歩きに関する、ままごとみたいな試行錯誤メモ

ツェルトの使い方を考える

 自分のツェルトは、[アライテント(ARAI TENT) スーパーライト・ツェルト1 1~2人用 34224048]。[アライテント(ARAI TENT) ツェルト張網セット 0374900]と[アライテント(ARAI TENT) ステックペグ 0500700]も一緒に購入した。
 購入する際に、「非常用装備として持たなくちゃいけないモノ」という意識はあったんだけど、実際どう使うかに関しては、「使わないに越したことはないけど、それじゃもったいないから、将来的にテント泊にレベルアップする前段階での簡易ソロテントとして使えるもの」という考えで、値段や重量や立ち姿のカッコよさから、ファイントラックやモンベルの製品と悩んで決めたんだけど、多分これがいろいろ間違ってたと今になって思う。(後述するけど、製品の品質に問題があるのではない)

 まず、ツェルト泊がテント泊の前段階というのが全く間違い。テントよりツェルトの方が断然軽いし安いけど、相当の好条件と経験とたくましさがなければツェルトをテントのように使うのは難しいと、先日試してみて実感した。

 それから、ツェルトを非常時にしか使わない、使わないに越したことはないという考え方。自分は、ツェルトを購入して以来、いざというときすぐに設営できるように張綱を付けて、専用の袋にきっちり入った状態で常にザックの底に忍ばせていました。ツェルトを出す=遭難死しないための最後の手段みたいな意識があったと思う。
 一方で、実際の山歩きの最中に、ちょっとシェルターが欲しいけどザックの底からツェルトを出して設営してまた畳んでしまうのは面倒…という場面が幾度かあった。即ち、トイレに行きたいけどトイレがない時。いくら携帯トイレや生理用品を持ってても、安心してズボンを下ろせる場所がなければどうしようもない。

 これは、ツェルトをもっと使いやすいように工夫すれば解決する問題である。具体的にはツェルトを、ザックの底ではなくアクセスしやすいポケットに、専用袋から出して畳んで直接入れる。張綱も外しておく。そして、トイレの時など気軽に出して被れるようにする。日頃からこうした使い方に慣れておけば、例えば悪天候で既に着ているレインウエアの下にミッドレイヤーを着る必要がある時なども、体を濡らさずスムーズに着込めるのではないかと思う。やむを得ずビバークに突入するにしても、まずはツェルトを被って体制を整えて、余裕があったら、張綱やポールを使ってツェルトを立てればいい。

 そういうわけで、ツェルト=簡易ソロテントでも、生存のための最後の手段でもなくて、(結果的にツェルトのお陰で死なずにすんだ、ということはあるかも知れないけど)ちょいちょい被って使うもの、という考え方で改めてツェルトを選ぶとしたら、同じアライテントやファイントラック、モンベルでもポンチョ兼用のモデルとか、あとは[Juza Field Gear Em-Shelter I/ エム・シェルター1 新世代ツェルト]みたいなモデルの方が実用的だったかな、と思っている。まあ、今となっては、スーパーライト・ツェルト1をきっちり使い倒す気でいるけど。