アルコールストーブ燃焼実験 2
自分の場合、ストーブ周りの装備に関しては、エバニューTiアルコールストーブと十字ゴトク・以前から持っていたノーブランドのコッヘル・100円天ぷらガード製のアルミ風防、これで必要充分であると一度は結論を出した。
しかし、コッヘルが一人用の湯飲みとしてはちょっと大きいのと、美しいスタッキングの誘惑に負け、改めてエバニューのアルスト用スタンド(EBY257)とチタンマグポット500(ECA266)を購入してしまった。これで結局、チタンマグポット500ストーブセット(ECA268)とほぼ同じ品がそろってしまったわけである。
買った以上は使いこなしたいので、以下実験。
- 使用機材
エバニューチタンアルコールストーブ EBY255 (本体)
エバニューチタンアルコールストーブ用ゴトク EBY253 (十字ゴトク)
エバニューチタンアルコールストーブ用スタンドDX EBY257(スタンド)
エバニューチタンマグポット500 ECA266(マグポット)
ケンエー燃料用アルコール
- 目的
同条件下におけるゴトク・スタンド等の有無による燃焼時間、ならびに湯が沸くまでの時間の違いを調べる。
- 条件
屋内 気温25℃前後 無~微風
- 実験方法
本体に燃料を25ml入れて点火後、マグポットに400mlの水道水を入れて蓋をし、炎が安定し次第、上に載せる。
載せてから沸騰するまでの時間と、そのまま自然消火するまでの時間について、本体のみ、本体+十字ゴトク、本体+スタンド(パワープレート未使用)、本体+スタンド(パワープレート使用)、それぞれの状態で計測する。
- 結果
安定するまで |
沸騰するまで (安定までの時間は除く) |
消火まで(25ml) |
消火まで(45ml) (注2) |
|
本体のみ | 約2分 |
約7分 |
約11分強 | - |
十字ゴトク | 約1分 |
約5分半 |
約6分 | - |
スタンド (PP無) |
- (注1) |
約5分半 |
約4分半 | 約7分 |
スタンド (PP使用) |
- (注1) |
約4分半強 | - |
約6分強 |
(注1) スタンド使用時は点火直後にマグポットを載せることが可能
(注2) スタンド使用時には、燃料25mlで水400mlを沸騰させることが出来ず、燃料45mlで計測した
パワープレート無しでスタンドを使用した場合、燃料25mlでは400mlの水は沸騰直前までしか至らなかった。燃料45mlで再計測したが、沸騰までの時間が十字ゴトク使用時とほとんど変わらなかった(炎の色がスタンド不使用時に比べ赤かったので、不完全燃焼によって燃焼効率が悪くなっていたと考えられる)。
スタンドには火力強化装置としての働きを期待していたのだが、パワープレート使用時はともかく、未使用の場合は十字ゴトク使用時よりもむしろ燃焼効率が落ちているのが非常に残念である。
寒冷条件下での試用がまだなのではっきりとした結論は出せないが、無雪期低山での使用に限るならやはり、ストーブ本体+十字ゴトク(+風防)で必要充分だったと言えよう。(がっかり)
燃料量がシビアである場合や、煮込み料理・炊飯などを行う場合は本体にコッヘル直置き。普通にお湯を沸かしたい時は十字ゴトク使用。寒冷地での使用、または燃料を余計に使ってでも1分1秒でも早くオシャレにカッコ良くお湯を沸かしたい時はスタンド使用(パワープレート必須)など、状況によって使い分けたいと思う。